撮影 戸村裕行氏


撮影 戸村裕行氏

こんにちは!スタッフのなおです♪
小笠原FISHEYE×水中写真家戸村裕行氏×ダイブプロショップevisが合同で行う
小笠原レックプロジェクトツアー(第3弾)のご報告です。

このプロジェクトは、
戦後76年もの長い間、戦争に協力した多くの民間船が、名前もわからない状態で海底に眠っており、
その船の名前を、スポーツダイバーとテクニカルダイバーが集まり、情報を収集し、3年かけて解明していくことが目的でした。

今回は、このツアーに魅了を感じ、2年(2020-2021)連続参加してくれた
blue-print(学生ダイバー部門)の女子2名によるブログをお届けします!

『学生ダイバーとしてどう感じたのか?』ぜひともご注目ください!
『TDIテックダイバーさん突撃密着インタビュー!』コーナーもあります!

blue-print(eⅴis学生部門)ブログ♪
担当ゆか(SⅮIインストラクター/文章)&なつき(SⅮIダイブマスター/撮影)

2021年11月26日~12月1日

小笠原FISH EYE×水中写真家戸村裕行氏×ダイブプロショップevis合同の、小笠原レックツアー第3弾が開催されました!

小笠原といえばフィッシュウォッチングを思い浮かべる方が多いですよね。数百匹のイソマグロにイルカなどの鯨類は多くのダイバーの憧れです。

実は、小笠原は第二次世界大戦を由来とする数多くのレック(船や飛行機)が眠っている場所でもあります。しかし、レックの名前が明らかになっていなかったり、小笠原にレックや戦跡があるということ自体が知られていなかったりするという現状があります。

大戦から約75年が経ち、当時のモノに触れられる機会は少なくなっています。そして、水中にあるレックはダイバーのみが訪れられる場所です。ダイビングを通じて、当時のことを知るきっかけを作れたらという思いで参加しました。

以下、ダイビングログと参加者の方のインタビューになります!
また、当特に記載がない写真は学生ダイバーの山本菜月が撮っています~

〇ダイビングログ(一部推定段階の船名があります)
11月26日おがさわら丸出港!
戸村さんチームとevisチームが合流。このプロジェクトのために、日本全国から沢山のダイバーが集まりました。
最上階のデッキではみんなでプロジェクトTシャツを着て写真撮影、団結力が上がります!



撮影 青木夫妻


11月27日小笠原到着!
早速初日から潜っていきます。
ダイバーが潜ることができるレックは主に父島二見湾と兄島滝之浦に沈んでいます。

Dive 1 第二號日吉丸(父島二見湾)
飛行機などの不要なエンジンを積んで内地に戻る途中、空襲により沈没した船です。飛行機のエンジンや台車、魚雷などが残っています。





Dive 2 バラ沈(辰榮丸)(兄島滝之浦)
貨物船として使用されていました。今はバラバラになっているため「バラ沈」と呼ばれています。
機関部がギリシャの神殿のようでかっこいいです。
兄島滝之浦には辰栄丸を含めて6隻の船が沈んでおり、そのうち5隻は米軍の空襲を受けて1944年7月4日に沈没しています。



11月28日
Dive 3 台船(特殊油槽船)(父島二見湾)
SNSの有識者の協力もあり、このプロジェクトをきっかけに新たに船名が判明した船です。
油を貯めるための船で、動力はないため他の船に引っ張ってもらうことで移動します。
この船の周りでは、多くのシロワニを見ることができました!



Dive 4 第二十八号駆潜艇五十号、甲標的丙型(父島二見湾)
駆潜艇は潜水艦を追いかける戦艦。正立した状態で沈んでおり、高角砲が空に向けられているのが印象的でした。スマートな船体に高角砲や骨組みが残っておりかっこいいです。
駆潜艇の近くには、3人乗り魚雷2基をそなえた甲標的が沈んでいます。地底に埋もれかかっていますが、スクリューや司令塔を見ることができます。この甲標的は真珠湾攻撃に向かったものと同郷船と言われています。





Dive 5 第一号型輸送艦四号(父島二見湾)
アメリカ軍の空襲によって大破炎上し、沈没しました。高速で荷物を運ぶことができる、武装した軍艦です。
前方と後方で二つに分かれ、前方は右舷を下にして横たわっています。前甲板の高角砲や後部甲板のスロープ、当時使われていたと考えられる食器も残っています。大きなサンゴが植わっているところもあり印象的でした。透視度が優れない環境でのダイビングになりましたが、高角砲を中心に楽しむことができました。
第一号輸送艦のなかには、戦後にスロープを利用して捕鯨に従事したものもあったそうです。小笠原に沈む2つの輸送艦も、沈没していなければ捕鯨のために使われていたかもしれませんね。



そして、この日は水面休息中に沢山のハシナガイルカも登場!子どもたちがジャンプしていて、可愛らしかったです。



11月29日
Dive 6 深沈(志摩丸)(兄島滝之浦)
船の上部が深度35mほどで深い場所にあるため、深沈と呼ばれています。
正立した状態で沈んでおり、構造もわかりやすく残っています。
船倉内には砲弾やセメント袋、ビール瓶など、当時のものが多く残っているため見ごたえがありました。ついつい夢中になってしまいますが、デコに注意です。



水面休息中に、兄島滝之浦の浅瀬に沈む第一号型輸送艦二号もスノーケリングでじっくりと見ることができました。
昔は姿がしっかりと残っていましたが、鉄屑泥棒などに持ち去られて今のような姿になったそうです。
すぐそばの砂浜には大砲があります。




撮影 なべさん


Dive 7 中沈(昭瑞丸)(兄島滝之浦)
船主部分は右舷を下にして横たわっており印象的な形をしています。
隙間からはロープやタイヤなどを見ることができました。カンパチやツバメウオが多くいて、写真もかっこよく撮れます。





Dive 8 浅沈(大功丸)(兄島滝之浦)
小笠原レックツアー3弾目にして、初めて潜ってレックです。
最大深度が8mほどで浅い場所に位置しているため浅沈と呼ばれています。
砂地で太陽の光も入る深度に横たわっていて、とても綺麗です。




夜ご飯は戸村さんチームと合同BBQ!
誕生日、記念ダイブのお祝いもしました~


撮影 ゆか


撮影 ゆか


11月30日
Dive 9 零式艦上戦闘機五二乙型(父島二見湾)
父島洲崎の飛行場から硫黄島へ特攻に向かう際に、事故にて墜落しました。墜落した理由としては、飛行場の滑走路が短かったことや雨に濡れていたことと考えられています。
プロペラ部分と翼部分が分断された状態で沈んでいます。2020年11月に訪れた際は日の丸の赤い塗装がはっきりと残っていましたが、今回訪れたところ付着物も多くなりわかりづらくなっていました。
幸運にも、ダイビング中に小笠原固有種ミズタマヤッコを見ることもできました。
深度10m程度のところで全体の記念撮影もしました!



Dive 10 エビ丸(詳細不明)(父島二見湾)
エビがよく居ることから、エビ丸と呼ばれています。
正立した状態で沈んでいます。マストや梯子など、多くの構造物が残っていて面白いです。
名称の由来となった大きなアカイセエビや、その他にも多くの魚がいました。沈没船と自然の融合が印象的でした。
evisチームはこのツアーで記念ダイビングの方がいたので、記念撮影もしました!





15:00におがさわら丸が出港します。名残惜しいですが、急いで帰り支度をしました。
絶対にまた来ます!!!


撮影 戸村裕行氏


撮影 戸村裕行氏



12月1日最終日
竹芝で解散、また来年会いましょう!


撮影 戸村裕行氏


TⅮIテックダイバー突撃インタビュー(*‘∀‘)


(左端)青木将人さん(右端)高阪一壽さん


TDIテクニカルダイバーの青木将人さん、高阪一壽さんにお話を伺いました~

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TDIテクニカルダイバー/青木将人さんインタビュー

★青木さんのご紹介
2014年からレックダイビングを始め、これまで8地域の水中に眠る艦船と飛行機に150回以上訪問しました。太平洋戦争中に海に沈んだ戦艦や輸送船、飛行機などをまとめているホームページPacific War Wrecksの運営をしています。テクニカルダイビングはダイブプロショップevisで始め、戸村さんとは友人でもあります。

Q 海の魅力はたくさんあると思うのですが、なぜ沈船だったんですか。
A 俺は、あまりこだわりはない。俺は魚目当てのダイビングもよく行く、そもそも海のなかが好きで。沈船は、僕らのおじいちゃんの世代が戦争に行っていた世代だから、僕の母方のおじいちゃんが満州陸軍だったし父方のおじいちゃんも陸軍だった。自分たちのおじいちゃん世代の人たちが生きていた証が海のなかに沈んでいるっていうことを知らない人が多分たくさんいるから。普通にダイビングが好きっていう枠組みのなかの1つとして、僕たちのおじいちゃんおばあちゃん世代の出来事をデジタルに収めて残すっていうのがいいんじゃないかなって思った。僕は魚も冒険も好きやし、沈船「も」好き。

Q 水中写真とテクニカルダイビング、両方とも本格的にやるようになったのはなぜですか。
A 元々は、ただダイビングが好きなだけだからあんまりこだわりがなかった。でも、やるならちゃんとしようかなと思って。やり始めるとカメラもテックも「楽しいな」って感じるようになった。周りに戸村先生やevisさんのような尊敬できる存在がいるから、追いつけないと思うけど背中を追いかけたいなと思って、ちょっとでもそういう人たちに追いつこうって。だから、そういう人がいなかったら自己流で「こうでいいや」って思っていたかもしれないけど、そういう人たちがいるからその人たちを目指したいなって思いました。

Qテクニカルって情報を手に入れにくいと思うのですが、どのように情報を得ていたんですか。
A インターネットですね。元々は「ビキニ環礁の長門に行こう」と戸村さんと話し始めて、長門って一番浅いところで35mぐらい、ちゃんと見ようと思うと45m強ぐらいに潜らないといけなくて、わざわざ行くのに上だけなめて終わるっていうのはもったいないから、長門に行くまでちょうど1年しかない時だったので1年でテクニカルダイビングができるようになるにはどうしたらいいだろうと思って。だから、元々テクニカルを始めたのは長門のため。それでネットで色々調べてTDIにたどり着いて、TDIの団体でどこがいいかなって探したら名古屋にあって僕らにでも行けるところだったから。

Q なぜ長門に潜ろうと思ったのですか。
A 長門は帝国海軍の親分なわけですよ。皆大和とかは知っているけど絶対もう潜れない、でも長門だったら潜れるよって。そこに潜れるチャンスって人生に1回あるかないかだと思うんだよね。誘ってもらったのだから、ちゃんと潜ろうと思って。

Q 1年間でテクニカルをやろうと思ったら、結構根詰めてトレーニングしたのですか。
A 9月から始めたのですけど、TDI代表の加藤さんに9月と10月の土日の予定を全部開けてもらって。だから、加藤さんは息子さんの運動会に出れなくて。すみませんって謝ったけど大丈夫ですって言ってくださったからお願いしますって。イントロテック、アドバンスドナイトロックス、減圧手順の3つの海洋を週末にずっとやっていた、2,3カ月ぐらい。

Q 小笠原のレックを潜るときはどんな目的、意識で潜っているんですか。
A 僕は個人的な趣味としてコンプリート欲がある。だから、小笠原で潜れる船には全部潜りたい、それを全部記録に収めて後世に残したい。あんがい真面目にやってんねんで(笑)
今の姿を残しておかないと。例えば僕たちがチューク島で潜り始めた後でもどんどん潰れてる、主砲がなくなったりとか、今回、小笠原で潜った駆潜艇も何年か前までは艦橋があったのに崩れちゃってる。だから、今撮っておかないと今後撮れないものとか記録に残しておかないといけないものが沢山あるんじゃないかなって思って。僕はアマチュアだから、僕の写真で良ければ皆に見てもらおうと思ってホームページやSNSでオープンにしている。75年前に起こった出来事を皆さんに伝えたくて。

Q これからの目標は何ですか。
A 沢山あるよね。僕はコンプリート欲があるから、ダイビングができる沈船、飛行機には全部潜りたい。僕らが行ったことあるのはミクロネシアとかフィリピン、日本とか北のほうは行ったけど、パプアニューギニアとかは行けてない。そういうところでまだ沢山沈船や飛行機が沈んでいるから、そこを見に行かないとなって思っている。ダイビングは一生やるよね。


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TDIテクニカルダイバー/高阪一壽さんインタビュー

★高阪さんのご紹介
高坂さんは2020年からテクニカルダイビングを始め、今回のツアーが初めてのレックダイビングです。2020年にはSDIのインストラクターになり、様々なスタイルのダイビングを極めています。努力できる理由は「楽しいからだ」と語ります。

Q テクニカルダイビングを始めたきっかけを教えてください。
A 徳之島の洞窟に入るのが目標、あとホームの大瀬崎の深度60mにいるキシマハナダイを見に行くっていうのがひとまずの目標だった。

Q インストラクターになった理由を教えてください。
A 早めに仕事をリタイヤして、自分が何ができるかなって考えた時に好きなダイビングに何かの形で携わっていたかった。海を通じて、これから海を知る人に恩返しができたらいいかなって思った。何年か前までは、ダイビングが好きだけど自分のために潜っていたけど、ダイマス、イントラになると人のために潜る。学生の講習をやっている時に、講習生ができなかったことができるようになるとめちゃくちゃ喜ぶから、それが楽しくて。喜んでくれると嬉しかったし、やりがいがあると思った。

Q 小笠原のレックツアーに来た理由やきっかけを教えてください。
A せっかくテックを始めたので、洞窟だけじゃなくてレックもやってみたいなっていう理由。


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インタビューに協力してくださった青木さん、高阪さん、ありがとうございました。
自分の好きなことを追い求める姿はとてもかっこいいですね!

ちなみに私がツアーに参加したきっかけは、今までレックを潜る機会が少なかったのでやってみたいと思った、自分の好きなダイビングを通じて過去の出来事を知ることができることに興味を持ったことでした~!
私は船や戦闘機についてはあまり詳しくないのですが、当時の食器やビール瓶、梯子などを見ると「昔これを使っていた人いたのだな」と思い、じっくりと見たくなりました。
また、FISH EYEさんのホームページ内に各レックのパノラマ写真や詳細写真が載っているので、ぜひ多くの方に見てもらいたいです!


耳より情報(*‘∀‘)

以上、2021年小笠原レックツアーのログ&参加者インタビューでした!
来年度の小笠原レックツアーは2022年11月18~23日に開催予定です。スポーツダイバーでも参加可能です。興味のある方はぜひ連絡をお願いします!

小笠原レック情報ページ(*‘∀‘)

小笠原現地サービスFISH EYEホームページ内「WRECK DIVING」
WRECK | fisheye (fisheye1997.com)
水中写真家 戸村 裕行氏「WORLD WAR 2 WRECKS」
WorldWar2Wrecks | 歴史を学ぶダイビング
ツアー参加者 青木 将人氏「Pacific War Wrecks」
Pacific War Wrecks | 沈船 写真 ダイビング


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