TDIアドバンストライミックスダイバーコース
TDIアドバンストライミックスダイバーコースは、酸素濃度18%未満の低酸素トライミックスを使用し、最大深度100mまでの段階的減圧ダイビングに必要な知識・計画・手順を学ぶコースです。evisでは、自社ダイビングプールで複数のステージ/減圧シリンダーを扱うトレーニングを重ねてから海洋実習へ進みます。深度そのものを目的とせず、ガス密度、酸素曝露、不活性ガス、減圧、緊急時のバックアップまでを含めて、安全に実行できる判断力とチームスキルを養います。
達成できること
- 酸素濃度18%未満の低酸素トライミックスを使用した潜水計画を立てられるようになります。
- 最大深度100mまでの段階的減圧ダイビングに必要な知識と手順を学びます。
- 3本以上のステージ/減圧シリンダーを管理し、正確なガス切り替えを行う能力を身につけます。
- ガス密度、酸素曝露、窒素酔い、ヘリウム、不活性ガスの吸収と排出を考慮したガス計画を学びます。
- ガス喪失、ガス共有、減圧計画の変更など、緊急時にチームで対応する力を高めます。
- 認定後は、講習時と同等の活動内容・場所・環境条件において、直接監督なしでカスタムトライミックスを使用したテクニカルダイビングを行えます。
受講の条件
- 18歳以上
- TDIエクステンディッドレンジダイバー、TDIトライミックスダイバー、または同等資格
- ログ記録された100ダイブ以上
- そのうち25ダイブ以上が水深30m以深
- ダブルシリンダー、およびドライスーツなど使用する不慣れな器材について、ログに記録された経験を提示できること
参加前に、資格、経験、器材構成、最近のダイビング状況を確認します。
講習と所要時間
- 学科講習およびブリーフィング:最低8時間
- evis自社ダイビングプール:8時間(evis独自の追加トレーニング)
- 海洋トレーニング:トライミックスを使用した4回の減圧ダイブ(総ボトムタイム100分以上)
- 4ダイブのうち2ダイブは40m以深で実施する必要があり、さらに少なくとも2ダイブは70m以深で実施することが推奨されます
- すべてのトライミックスダイブの等価ナルコシス深度:最大30m
海洋実習の日数と開催地は、深度、海況、受講生の経験、トレーニングの進行状況により決定します。TDIのスタンダード&プロシージャーで定められた達成条件を満たすまで、段階的に進めます。
海洋実習はインストラクター1名につき最大4名。環境や受講生の能力に応じて人数を減らします。
学習講習
- 低酸素症、酸素中毒(全身・OTU/中枢神経系・CNS)、窒素ナルコシス、二酸化炭素中毒、一酸化炭素中毒
- ヘリウムの特性、HPNS、呼吸への影響、断熱性への影響、カウンターディフュージョン、高体温症、低体温症
- ガス密度と呼吸ガスの選択
- 不活性ガスの吸収と排出、段階的減圧、減圧計画
- ボトムガス、トラベルガス、減圧ガスの計画と分析
- 個人およびチームのガス消費量に基づくガスマネジメント
- 複数のステージ/減圧シリンダーを含む器材構成
- ダイブコンピュータ、コンピュータで作成したダイブテーブル、DCIEMヘリトロックステーブルまたはその他の公表されたテーブルを使用した潜水計画
- ボトムガス、トラベルガス、減圧ガスの故障・喪失・不足、減圧の未実施、酸素中毒、ガスの分析・記録などに対する緊急時計画
- チーム、サポート、連絡方法を含むオペレーション計画
- エア、ナイトロックス、ヘリウムを使用した減圧方法
- シリンダー、ステージシリンダー、スーツ給気、レギュレーター、ハーネス/BCD、コンピュータ/深度計/ボトムタイマー、浮上用・ナビゲーション用リール、リフトバッグ/SMB、ライト、バックアップマスク、カッティングデバイス、ジョンラインなどの器材構成
- 圧力に関する基礎知識の復習
- TDIアドバンストライミックスダイバーマニュアルまたはeラーニングを使用します
- PowerPoint、キューカード、評価スレートを補助教材として使用する場合があります
プール講習
【ランドドリル/ダイブ前準備】 1. 基本および中級のハンドシグナルを正確に使用する 2. 長時間の減圧を伴うソフトオーバーヘッド環境に適した器材を選択・準備する 3. リフトバッグの展開とガス切り替えをチームで練習する 4. バディレスキューの手順を練習する 5. 使用するすべてのガスを適切に分析し、表示・記録する 6. START(Sドリル、チーム確認、ガスマッチング、ルート、テーブル)を用いたダイブ前チェック 7. ストレス要因を分析し、軽減策を確認する 8. 個人およびチームのガス消費量に基づくガスマッチング 9. 個人およびチームのガス消費量、実際のガスにおける計画深度での酸素曝露および不活性ガス吸収に基づく潜水計画と、減圧計画・緊急時計画の確認 10. 3本以上のステージ/減圧シリンダーの配置とガス切り替え手順
【ウォータードリル】 1. 手足を動かさず一定深度で静止できる中性浮力、水平姿勢、推進、コミュニケーション、適切な距離、チームを意識したダイビングによるバディとチームメンバーの状況把握 2. 3本のステージシリンダー(3本の減圧ガス、または2本の減圧ガスと追加ボトムガス)を、姿勢と深度を維持して管理・切り離し・回収する 3. 正確なガス切り替えと、チームによる相互確認 4. バディのロングホースでガス共有を行いながら、リフトバッグを展開する 5. 故障したプライマリーレギュレーターの切り替えと隔離を行う。このスキルは水深40m以浅で実施する 6. マスクを外す、または視界を遮断した状態で、深度を維持して20mの水平息止め移動 7. 中性浮力と水平姿勢を維持したSMBの展開および段階的減圧 8. 困難な状況下で発生する複数の故障に対応する 9. ナビゲーションと、計画された範囲内でのダイブの実行
海洋実習
4ダイブの海洋トレーニングを行います。プールで確認した必須スキルは、海洋実習でも実施します。実際の環境で低酸素トライミックスと複数のステージ/減圧シリンダーを使用し、ガス切り替え、ガス共有、SMBによる浮上、段階的減圧、チームでの緊急時対応を実践します。2ダイブでは、アセントリールとリフトバッグを使用して浮上し、段階的減圧を行います。すべてのダイブを深度55mから100mの範囲で実施することが推奨されます。深度は受講生の経験、能力、海況、使用ガス、トレーニングの進行状況に応じて段階的に設定し、コース中に100mへ到達することを目的とはしません。
主な課題
- 低酸素トライミックスを使用する潜水計画とガス分析
- 3本以上のステージ/減圧シリンダーの管理
- 正確なガス切り替えと相互確認
- 安定した中性浮力、水平姿勢、チームポジションの維持
- ガス共有、ガス喪失、器材故障への対応
- 中性浮力と水平姿勢を維持したSMBの展開および段階的減圧
- 計画変更時のガスと減圧の再評価
- TDIエクステンディッドレンジまたはTDIトライミックスで身につけたスキルの確認と発展
認定深度は最大100mです。実際のトレーニング深度は、TDIのスタンダード&プロシージャー、受講生の経験と能力、環境条件に基づいて決定します。
TDIアドバンストライミックスコースの筆記試験に合格し、すべての海洋実習を安全かつ効率的に完了するとともに、潜水計画と実施について成熟した適切な判断力を示す必要があります。
必要器材・持ち物
- 計画するダイビングとガス消費量に適した容量を備えた、デュアルアウトレットバルブ、ダブルマニホールド、または独立したダブルシリンダー
- ボトムガス用シリンダーに、プライマリーおよび独立したバックアップレギュレーターと残圧計
- ガス共有に十分な長さのホースを備えたレギュレーター
- 計画するダイビングとガス消費量に適したトラベルガス用シリンダーおよび減圧ガス用シリンダーと、各ガスに適合したレギュレーターおよび残圧計
- 使用する4基のレギュレーターは、すべてDINまたはすべてヨークで統一することを強く推奨します
- テクニカルダイビングに適したBC、ハーネス、バックアップ浮力源
- ドライスーツ使用時のスーツインフレーションシリンダー
- 冗長化された深度・時間計測器(エア減圧コンピュータは深度・時間計測器として使用可能)
- 潜水環境に適した大きさと浮力を備えたSMBまたはリフトバッグ、および計画最大深度に適したリール
- ジョンライン
- バックアップマスク、カッティングデバイス、減圧表・緊急時計画を記録できる水中スレート
- 環境に適した保護スーツと、必要に応じたバックアップライト
- ヘリウムアナライザー(推奨)
すべての呼吸ガスを分析し、TDIスタンダードおよび地域の慣行・規制に従って、各シリンダーの内容を表示します。必要なシリンダー容量や器材構成は、潜水計画と受講生のガス消費量に基づいて決定します。
担当インストラクターより一言
このコースは、深度を競うものではありません。低酸素トライミックスと複数のステージ/減圧シリンダーを安全に運用するため、計画、判断、チームワーク、緊急時対応を高い水準で身につけます。evisのプールトレーニングで手順を確実に整え、一つひとつの課題を確認しながら海洋実習へ進みます。
講習費用
| 講習費 | 98,450円 |
|---|---|
| 実習費 | 110,000円 |
| 教材/登録費 | 4,950円 |
| 申請料 | 6,600円 |
| 合計 | 220,000円 |
| その他の費用 | 海洋実習に伴う施設使用料、入海料、ボートダイビング費用、交通費、宿泊費、食事代、ステージ/減圧シリンダーのレンタル、酸素対応レギュレーターのレンタル、トライミックスを含む各種ガス代は別途必要です。開催地とダイブプランにより費用が異なるため、事前にご案内します。 |
※実習費は、プールトレーニングと4回の海洋トレーニングに対する講習費です。海洋実習に伴う現地費用およびガス代などは別途必要です。
※TDIのスタンダード&プロシージャーで定められた達成条件を満たすことで認定となります。追加トレーニングが必要な場合は、内容と費用をご案内します。