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スタッフブログ

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テクニカルダイバーは威張ってはいけない。

加藤大典ブログ


展示会などに出展し、いままでお話しする機会のなかった方たちと話す機会も増えました。

そこで感じたのが、
まだまだテクニカルダイバーは誤解されている!!!!!!
ということです。

よって誤解を少しでも解くためにも、このブログでもお伝えしたいと思いました。



2016年から、SDI TDI ERDI JAPAN代表として、
日本のダイビングに変革をもたらしたいと活動しています。

まず、なぜ、変革をもたらしたいのか?
テクニカルダイビングで世界各地を潜り、
その世界観がとても素晴らしいからです。
自分が本当に素晴らしいと思うものがあるのなら、
それを伝えていくことは使命だと思うからです。

俺たちテックダイバーすごいんだぜ! 
と決して、押し付けるつもりもさらさらありません。


わー、いいなーこの環境♬と思ったことが何度もあります。

例えば、メキシコのセノーテは水中洞窟が有名なエリアですが、
とても明るくてセンスのいい白人の50~60歳のおばちゃんが、
二人で、楽しそうにエキジットしてきて、
一緒にいた日本人のテック女子に『そのピンクのヘルメット素敵ね~』
といいながら、車に戻っていきました。

他には、ミクロネシアのチュークでは、
オーストラリアの若者がダブルシリンダーで、
沈船ダイビングを軽い減圧ダイビングでわいわい楽しんでいました。

日本でもこのようなダイビングシーンを見てみたいなと思いました。

ガチのテクニカルダイビングも素晴らしいのですが、
このようなスポーツダイビングの域を超えていて、
すこし軽めのテクニカルダイビングを楽しむダイバーが
日本にも増えたらそれはとても素晴らしいことになると想像してワクワクしています。


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TDIの定義
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テクニカルダイバーだからって威張ってんじゃねーよ(怒)

そのとおりです。偉くありません。その分野で卓越しているだけなのです。勘違いしてはいけません。

一流のテクニカルダイバーは自分に自信がありますから、
テクニカルダイビングのことで威張ることはありません。

よってテクニカルダイビングで威張る人は、テックダイバーとしても三流の人だと思ってください。
弱い犬ほどよく吠える。です。

まず第一にポイントになることは、
テクニカルダイビングインストラクターやトレーナーは、
『テクニカルダイバーが偉いわけではないのだよ』
と受講生に教えてあげることがとても大切だと思っています。

フォト派ダイバーさんでも同じことが言えますよね。
なんか一眼の100万くらいするセットを持っているだけで、
やたらと横柄で、偉そうにしている人も何度かお会いしました。
水中写真のいい師匠に出会えなかったのか、聞く耳がなかったのかどちらかだと思います。

偉いかどうかは、自分が決めることではなく、周りが決めることです。
勘違いしないように謙虚でありたいと思います。


レクリエーションのやつら分かってないよ。バカじゃねーの(怒)

テクニカルインストラクターやテクニカルダイバーの中には、
テクニカルダイバーではない人たちの器材や考え方やダイビングスキルを馬鹿にする人もいます。
たしかにテクニカルダイバーのセンスからするとダサく見えたり、スキルがめちゃくちゃだったり、
自分たちの世界観と違うことを非難するような人もいると思います。

違いは違いであって必ずしも間違いではないことをテクニカルをかじった人は理解すべきです。
日本で発展したダイビングスタイルには海外にはないすばらしさもたくさんあります。

僕も自分たちの世界観が好きなので、テクニカルを広めたいという思いはあります。
しかし、長く日本流のダイビングの価値観で潜っている人たちになかなか伝わるものではありません。
この時、『誰も分かってくれない。あいつら分かってね~んだよ』と思ってはいけない。

テクニカルダイバーが考えることは、『まだまだ自分の影響力が足りない』と思うことです。
負け犬のように吠えるのではなく、
伝わるようにさらにテクニカルダイバーとしての自分を磨くしかありません。



テクニカルってなんだよ。遊びの世界にガチなもの持ち込んでんじゃねーよ。危ない(怒)

テクニカルダイビングは遊びです。

テクニカルダイビングは、調査ダイバー、考古学ダイバー、作業ダイバー、軍事ダイバー、探検ダイバー(EXPLORER)など、これまでの卓越したダイバーのノウハウが凝縮されています。そんな結晶なのです。
私たちは、遊びのダイバーです。遊びで潜るテクニカルダイバーは、種類としては、レクリエーショナルダイバーです。つまりみなさんと同じ種類に分類されるのです。遊びの範囲なのです。

またテクニカルダイビングはノウハウが凝縮されていますから、新しい考古学ダイバーや探検ダイバーはテクニカルダイビングから学ぶことで、最先端にたどり着きやすくなります。

ダイビングの発展において、テクニカルダイビングの発展は間違いなく重要です。
テクニカルをやらない皆さんがお世話になっているダイブコンピュータも器材もナイトロックス(エンリッチ)も
すべてテクニカルダイビングに由来しています。
これからもテクニカルダイビングの世界において、ダイビングの技術革新がおこなわれていきます。
先を切り拓く人たちを、非難するのではなく、
テクニカルダイバーの言っていること、やっていることの中から、
自分たちに役立つものはないかよく傾聴し観察してみてください。
新しい気づきがあるはずです。


そしてテクニカル否定派のみなさんにお願いもあります。
テクニカルダイビングが大好きな人たちからしてみると、
テクニカルダイビングを馬鹿にされたり、否定されることは、
自分の大切なものを傷つけられているようで、悲しくなります。
つまりテクニカルダイバーも他人のダイビングを馬鹿にしてはいけないのです。


好きなダイビングをすればいいです。
お互いに寛容であるべきだと思います。
人の趣味にいちゃもんつけることは誰もハッピーにならないと思います。

価値観の違いは衝突が生まれやすいです。
情熱とはすばらしいことですが、
特にお互いが真剣であればあるほど、炎上します。

お互いの違いを理解して、より優れている部分があるのなら、
よりいいものを選択すればいいのです。
伝統に縛られる必要もありません。

とても重要な注意点もあります。
これは本当に重要です。
都合の良いところだけ選択して、
自分の苦手なところだけ見なかったことにして、
取り入れたとすると、その人が目を背けたことによって想定外のリスクが生まれます。

特にそれぞれの立場でお互いに発言しなればいけないこともあります。
それは安全に対して問題があるときです。
いまの日本のダイビングスタイルには安全の上、欠陥があることは断言できます。
もちろん日本の優れたプロフェッショナルは独自に安全になるように仕組みを作っています。
しかしそれはその人の影響力のある範囲でしか通用しません。

世界基準であるテクニカルダイビングで安全について考え続けている立場から意見はしていきたいと思っています。
ぜひ話を聞いてください。私も異なる意見に対して傾聴していきます。
互いにオープンマインドで。
指摘されたときの回答が、言い訳や屁理屈になっていないか、自身を見つめなおすことも必要ですね。

もしも相手が自分の意見を絶対曲げない、負けないことだけにフォーカスしているだけの人であるのなら、
それが例え屁理屈でも意見を押し通されるので、そのような方とは、話し合いにならないですから、
その場合はフェードアウトさせていただくこともあるかもしれません。



先日の展示会では、テクニカルダイビングの大先輩たちと交流でき、様々な意見を聞いて学ばせていたたきました。
これからの活動に反映していきたい思います。

スキューバダイビングが大好きです。
そこはみんな同じだと思います。
せっかく好きなことしているのですから、
みんなハッピーになれるようにこれからもブログでも発信していきます。


written by かとう だいすけ