脂肪はあまり環流(血液が体内を巡ること)されていない組織であり、すなわちゆっくりガスが吸排出されることを意味します。
しかし、脂肪には窒素が筋肉より5倍溶けやすく、災いが及ぶ可能性があるかもしれないという事実も併せて考える必要があります。 短時間の潜水では脂肪にはほとんど窒素が吸収されませんが、長時間の潜水では多量の窒素が吸収されてしまう場合があります。

脂肪組織においては不活性ガスの排出速度が遅いため、肥満のダイバーが浮上すると、許容される不活性ガス(の分圧)勾配を超える確率が高くなります。

肥満は、糖尿病、高血圧、心臓病、呼吸器疾患、脳卒中などの多くの深刻な疾病の発症要因となり、これらの全てがダイバーにとって有害です。
ダイバーは、適度に食べて定期的に運動することによって身体を健康な状態に保つべきです。


アルバート・ビュールマンは、呼吸循環系の病態生理学を専門とする医学博士でした。
1959年、ハネス・ケラーは混合ガス段階式減圧停止潜水用テーブルの開発を開始しました。 ビュールマンはこのプロジェクトに関心を持ち、適切な呼吸ガスを研究発表しようとしているケラーに協力し始めました。ビュールマンとケラーのテーブルと混合ガスを使って、ケラーはチューリッヒ湖でトライミックスダイビングを水深120m (400ft)まで行うことに成功しました。その後、しばらくしてビュールマンはシェル石油との共同作業を開始し、16個の組織コンパートメントを用いた減圧モデルの開発につながる多くの研究を行いました。 そして1962年にそのビュールマンの新しいアルゴリズムを使用して、ケラーは水深300m (1000ft)までの潜水を行って世界記録を樹立しました。
また、ビュールマンは、高所での潜水による一連のダイバーのベンズ罹患事例から、高所による大気圧の低下を補うように調整されたM値が必要であることを認識し、1972年にスイス軍によって採用された高所潜水用の専用テーブルを開発しました。
そして、1990年に、高所潜水と繰り返し潜水の両方を考慮したZHL-16アルゴリズムを発表し、1994年には8つの組織コンパートメントを使用するZHL-8ADTアルゴリズムを発表しました。
アルバート・ビュールマンは1994年に心不全で突然亡くなりましたが、今日ビュールマンのアルゴリズムは、多くのレクリエーションダイブテーブルとコンピュータの基礎となっています。


浜からエントリー・エキジットする潜り方。ボートを使わずに浜や岩場などからエントリーして、ポイントまで泳いで行きます。


ダイビング用語集へ戻る

キーワードから探す